第1回 「昭和新山のこと」

いきなり、地学の授業で申し訳ない。
「火山の形は溶岩の性質で変わります。玄武岩質の粘性の低い溶岩は、緩やかに麓まで流れるので、火山は傾斜の緩やかな裾野の広い形になります。これを楯状火山といいます。ちょうど盾を伏せたような形だからです。盾状火山は日本には見られず、ハワイの火山、マウナロアやキラウエアがそうです。安山岩質の比較的粘性のある溶岩では、溶岩の流出と火山灰などの火山砕屑(さいせつ)物が交互に層をつくる成層火山を形成します。富士山は安山岩質ではありませんが(玄武岩質)、成層火山の代表的な例です。そして、粘性の強いデイサイトや流紋岩質の溶岩は溶岩円頂丘という小さな丘を形成します。北海道洞爺湖畔に位置する昭和新山が有名です」
やっと昭和新山まで話がたどり着いたあ! 何度となく授業で繰り返してきた火山の形の説明で、ハワイのキラウエアならいざ知らず、昭和新山をこの目で見ていないことに、いささか引け目を感じていた。が、とうとう昭和新山と出会う日がやってきた。2007年10月、おまかせHR研究会の行商で函館を訪れた際に、みんなに無理を言ってルートに組み込んでもらったのだ。実際の昭和新山は、写真で見て想像していたよりも凄かった、異形だった、煙りをモクモクあげていた、大満足。これからは、見てきた昭和新山のイメージで説明できる! 理科教師にとって大きな財産ができた。
さて、洞爺湖対岸の、2008洞爺湖サミットが開かれた(当時はまだ、開かれる予定の)ウィンザーホテルにも寄ってみた。1杯1680円のハーブティーをもちろんパスして、ロビーで奏でられている生ハープの演奏(タダ)を楽しみ、トイレ(もちろんタダ)を借用して帰ってきた。こんなホテル、一生泊まら(れ)ないだろうなあ!
この夏、北海道大会の際には、どこに行こう? さしあたり、旭山動物園には行ってみたいと思っているけど…。