北海道大学がたのしみ

 自宅を離れ一人暮らしをする学生にとって、定食は重要なライフラインだ。それで、大学の近くには安くてボリューム満点の定食屋が多い。(大阪では長瀬の近代前、吹田の関大前の通りが僕は好きだ)勿論、日本国内に7つしかなかった旧帝国大学の周辺には、歴史があることもあって今も素晴らしい定食屋が群立する。
 北海道大会は、全国の旧帝国大学の中でも抜群の立地を誇る。ゆったりとしたキャンパスは観光スポットにもなっているが、JR札幌駅から徒歩10分という交通至便は素晴らしい。古書店にしろ、学生アパートにしろ、定食屋にしろ、その充実ぶりは全国のトップクラスに違いない。全国の大学が、都市化の波や学生運動の回避などの理由から、郊外にキャンパスを移転した中、北大はキャンパスの位置を変えずにきた。それ故、キャンパスを中心とした学生文化がずっと持続、発展していて、大学周辺で学生文化をエンジョイできる。
 今夏は北大周辺を探索しようと目論んでいる。以下、若干の事前リサーチ。
 北大周辺の食事スポットの特徴は、学生が寛げるようにマンガの蔵書が充実していること。シリーズものの単行本がずらりと並び、それらの漫画を食後のコーヒーなどを飲みつつ……金欠学生にはまさに至福のひととき。今夏はそれを体感したい。
 洋食では「サントノーレ」の大根おろしトンカツ、「エマイユ」のチキンカツとサーモン生姜焼肉、北大からやや離れた名店「ジャンス」の唐揚げと焼肉…
 中華なら「珍萬」、魚の定食は「天勝」、「ふか河」はオールラウンドの定食……和洋華バラエティに富む。

大阪 中村貴彦