「海の日」の出来事 〜2年前、そして3年前の夏〜その1

                                青森 木村 一男

 ◆ 札幌大会まであと16日、最終コーナーを回っていよいよゴール目前となりました。
北海道高生研の皆さんが最後の準備に奮闘しておられる姿が目に浮かぶようです。
と言うのも、2年前の夏、私たち青森高生研も08全国大会開催に向けててんやわんやだったことを思い出すからです。参加申込み受付も直前までハラハラさせられますね。
北海道の皆さんへのエールをこめて、青森の「海の日」のことを書いてみます。

◆ 青森大会の初日は7月30日。ですから今頃は、あと10日を切り、みんなで走り回っていたように思います。丁度、海の日の連休に青森の教育会館で実行委員会を行い、ようやくそこで初めて大会歌「君よ」の練習をしたのを覚えています。
ご存じの方もいらっしゃると思いますが、この「君よ」は1996年、初めて青森高生研が全国大会を担当した三沢古牧温泉大会ときの大会歌でした。高文研図書にはさんである書籍紹介のしおりに書かれていた詩に、私たち高生研の仲間が曲をつけたものでした。
有り体に言えば、08大会では新しい曲を作ったり練習したりする余裕がなかったものですから、青森高生研にとっては「思い出の名曲」に飛びついたわけです。とはいうものの、スタッフには12年前には高校生だったという若者や、教師になってはいたが96大会に参加していないという方たちも多数。文字通り初めての練習のスタッフも大勢いることは当たり前のことではありました。
なかなかうまく歌えず、そのうちに「歌の練習どころではないんじゃないの」とか、「無理しなくてもいいかな」とかの声も出てきました。正直なところ、本当にみんなで歌えるのか心配でした。
さて当日の午前、ステージの準備も出来たころ、歌をどうしようか迷っていました。そこにN先生が登場して、「さあ歌の練習するぞ!!」のかけ声。「なんも上手に歌う必要はないって。ありのままでいこう!!」と。決してウマイとはいえない歌を大声で歌い始めました。そして誘われるように歌の練習が始まったのでした。みんなの気持ちが一つになったなと実感できたのでした。まるで文化祭でのクラスの一場面を見るような思いでした。まさに「忙中閑あり」というか、むしろ「忙中にこそお楽しみを見いだすべし」ということでしょうか。だから高生研は面白いのです。
青森高生研は、県の活動も決して順調に進んでいるとは言えません。むしろ悪戦苦闘しているといった方が正しいでしょう。ただ、楽しいことを企画する達人や、お酒を楽しく飲む達人は何人もいます。まずは自分自身が楽しめるような取り組みを企画構想すること、そしてそれを多くの人たちと共有しようという観点を持つこと。そんなコンセプトと「カラ元気」だけはまだかろうじて青森に残っているということでしょうか。北海道の皆さんも文化祭のノリでがんばって下さい!!