北海道のこと

福岡の押場です。水産高校専門の教員(航海系)で17年目、福岡水高で14年目で
す。高生研とのかかわりは2001年福岡大会事務局を引き受けた関係で千葉・茨城
大会から参加し始めました。乗船指導教官として4〜5年に1度、実習船勤務があっ
たりしてこのところご無沙汰でした。高生研会員には水産高校勤務者が稀なのでさび
しい思いをしております。北海道で、水産高校の行く末など語り合う機会ができたら
いいなぁなどと考えております。
 私事ですが、今ほとんど失われてしまったとおもわれる自治寮の思い出を書きます。
 北大の恵迪(けいてき)寮に入寮したのは1986年(昭和61年)でした。見る
もの聞くもの驚きの毎日でした。旧寮(58年閉寮)から新新寮(入退寮権当局もち、完
全個室制、水光熱費個人負担、食堂なしの4条件を満たした寮)に移ったばっかりで
旧寮の残党も多く残っており、個室部屋の壁をぶちぬき、畳を敷いて集団生活を行っ
ており、大学側からの事務員を追い出し、4条件の無効を訴えて、大学側と戦ってい
る最中でした。夜遅くまで寮の方針を決める議案書と格闘していたことを覚えていま
す。
 私が在籍していた中では、2度、寮生だけの手で「自主入寮銓衡」を行い、大学当
局の「寮不浄キャンペーン」(大学合格者対象に、寮に入らないよう勧告するビラを
配られたり・・・)や「当局の寮長+執行委員会の退寮退学処分発言」などの攻撃を
受け、結構情勢は厳しかったですが、私なんかはみんなで行動することは楽しかった
思い出しかありません。わたしという人間形成はまさにここでされました。
高生研は高校生に対して、まさにこのような自治の精神を要求しているのだなぁなど
と勝手に解釈してます。
もしかすると札幌に来たら裏見学ルートとして「恵迪寮」を面白がる人もいることと
思います。寮生自らが寮の外壁に書き上げた壁画が迎えてくれます。大学の敷地内に
あり、仮宿泊も可能だとおもいます。
 また、道央の士幌には、「チセフレップ」という、恵迪寮自治会と士幌町共同で管
理・運営している小屋があります。ヒッチハイクでこの部屋に泊まりに行き、創設か
らある小屋日誌を読んで、熱い気持ちに打たれたりしました。厚岸時代も3年間年末
年始には小屋籠りをして、スキー温泉三昧をしました。この小屋は誰でも泊まれるは
ずです。丸でペンションみたいな小屋です。士幌町役場に連絡すればよいと思います。
当時1泊150円でした。
大学は山小屋も持っています。山岳部が管理している「空沼小屋」は本格的装備がな
くとも札幌近郊から利用できる小屋で、秋には紅葉がめちゃくちゃきれいな、まきス
トーブ、かまどの小屋です。札幌から函館に移るとき、寮の部屋の追い出しコンパの
場所をここに設定して、ディープな一夜を過ごしました。残念ながら老朽化により現
在は閉鎖していますが、これもディープスポットとして将来の候補の一つです。
思いでは尽きませんが、本当に久しぶりの北海道を楽しみたいとおもっています